コラム


RPAの運用ルールはどう定める?基本ルールと失敗しないポイントを解説

2022年02月21日
システム導入

アナログだった作業を自動化し、効率的かつ高い精度で業務の利便性向上を期待できるのがRPAです。近年、その機能性から導入を進める企業も多く存在しています。しかし、導入には力を入れる一方、その後の運用フェーズで状況のチェックが手放しとなってしまい、現場の認識と管理側の認識で温度感に剥離が生まれてしまうケースも散見されます。

上記の課題に対して、解決策の一つとして挙げられるのが「RPA運用ルールの策定」です。いつ、どのような状況で、どのように対応するとよいかを運用ルールとして明文化しておくことで、よりキメ細やかにRPAを管理できます。結果として、改修時やトラブル時の対応もスムーズに進められることでしょう。

当コラムではRPA運用ルールの必要性から、実際にRPA運用ルールを策定する際、どのような手順を踏むとよいか、また運用ルール策定後の留意点についても詳しく解説します。

RPAは運用ルールが重要

はじめに、RPAの運用ルールをなぜ設けておく方がよいか、その背景について解説します。RPAの運用ルールを設けていない場合、起こりうる事象として、稼働状況が不明瞭となることが挙げられます。では、不明瞭であることによって、どのような弊害が生じるのでしょうか。以下3点を、ご紹介します。

無駄なコストが生じやすい

RPAの運用ルール策定の目的は、各RPAの稼働シチュエーションや役割を定めることにあります。ルールが定められていない場合、各RPAの稼働状況が不明瞭なために、気づかぬうちにRPAごとの役割範囲が重複してしまっていたり、不要なRPAを導入してしまっている可能性もあります。RPAの稼働条件を明確にすることで、RPAにかかっているコストの棚卸につながるといえます。

意図しない自動化によりミスが誘発される

RPAの運用ルール策定を行わなかった時の、もう一つの弊害として、意図せぬ状況下での稼働を促す点も挙げられます。RPAが勝手に稼働条件を判断し、稼働してほしくなかった場面でも稼働してしまうためです。場合によっては、無許可で顧客データを削除してしまったり、数値を変更してしまうなど、大きなトラブルに発展するケースもあります。

運用ルールがなければトラブルに対応しにくい

RPA運用時にトラブルが発生した際、通常の応対者はRPAの制作者となります。製作者がツールの根本的な仕組みを理解しているためです。RPAの運用ルールが定まっていない場合、制作者が不明瞭となり、適切な稼働状況および原因の特定に時間がかかります。そのまま放置してしまえば、重要なデータを書き換えてしまったり、内容そのものを損失する可能性もゼロではありません。制作者を明らかにしておくという点でも、RPAの運用ルールは定めておくことが賢明といえます。

RPAの運用ルールを策定する方法

RPA運用ルールの必要性をご理解いただいたところで、RPAの運用ルールの策定方法について、手順を追ってご紹介します。なお、以下で定めた項目や基準は明文化しておくことで、そのまま運用上のルールとして扱えます。

RPAの特性を理解

導入済、あるいは導入予定の各種RPA製品の特性と、相違点を可視化します。RPAの役割範囲を明確にすることが目的です。現状の業務フローにそぐわないRPAがあれば、活用の見直しを図りましょう。

業務フロー整備

現状の業務において、すべてがRPAで賄えるとは限りません。どの業務までをRPAに任せ、どこからをアナログ作業で行うかを定義づけます。RPAで賄う領域に関しては、どの手順で作業を進めるかを要件定義し、RPA開発につなげます。

RPA運用マニュアルの制作

実際にRPAを活用する対象者向けに、実際の操作方法や初期設定、RPAの簡易的な設定変更方法を策定し、明文化します。作成後も、仕様の変更ごとに更新する必要があることも念頭においておきましょう。

責任者の決定

主にガバナンスの側面において重要なフェーズです。誰がRPAを開発したかを明文化し、万が一、RPAの不備や修正が発生した時、責任担保できる体制を整えます。登録後には証書の発行もあわせて行いましょう。

トラブル対応手順の明確化

RPA運用ルールの策定とあわせて、運用ルールを順守しなかった際に想定されるトラブルと、そのトラブルをどのように解決するとよいか、対処方法を明文化します。誤作動を事前に防ぐために、RPAの使用者へ明文化した対応手順を周知することも、忘れず行っておきましょう。

運用ルールを遵守させるポイント

RPAの運用ルールを策定した後は、実際のRPA運用フェーズに入ります。当項では、RPA運用時に問題となりやすいシチュエーションとともに、利用者へRPA運用ルールを順守させるためのポイントを解説します。

既存RPA運用ルールの定期的な見直し

RPAの導入当初は問題のなかった運用ルールでも、運用を重ねるうち、RPAと現状にそぐわない運用ルールの発生や、運用体制・運用保守対象者の変更が発生している可能性もあります。都度RPAの稼働状況や業務分析を行い、既存の運用ルールが適用しているかを見直しましょう。

RPA運用ルールの展開と教育の徹底

マニュアルを作成していても、RPAの活用がうまくいかない際に、個々で独自の運用ルールをつくってしまいたくなるケースや、トラブル時に責任者へ問い合わせが殺到するケースも想定されます。策定したRPA運用ルールの周知と運用の研修、問い合わせ時のレギュレーションも都度定めておくことを推奨します。

RPA運用ルールの細分化

RPA利用者によって、業務範囲や役割は異なるため、それぞれに適用できるルールを策定することはあまり現実的でないといえます。業務範囲や、RPA利用者ごとに運用ルールの対象者を定義づけ、それぞれに適用するルールを定めるなど、運用ルールの細分化を推奨します。

まとめ

ここまで、RPA運用ルール策定の必要性からRPA運用ルール策定の手順、また、運用ルール策定後に気を付けるとよいポイントについて解説しました。

RPA運用ルールが存在することで、RPA運用時のあらゆる事象に対して、利用者側と責任者側の認識共有が可能となります。現場の声をヒアリングしながら、時間をかけて着実に策定していくことを推奨します。また、ルールを策定するだけでは効果を発揮しません。利用者側へ、運用ルールを遵守してもらえるよう周知の徹底、および教育を積極的に推進することが有効といえるでしょう。

また、実際のRPAの運用ルール策定においては、以下のような課題が挙がりやすくなります。

  • そもそも実際の運用イメージがわかず、運用ルール策定に向けて何から着手すればよいか分からない
  • 策定にあたり、似たような状況に置かれた他社の運用ルール事例を知り、参考としたい
  • RPA運用ルールの妥当性を、第三者目線からレビューしてほしい
  • RPAの運用ルール策定以前に、導入フェーズで製品・ベンダー選定に困っている

上記のような課題が発生した際、頼りとなるのは「フリーランスエンジニア」の存在です。すでに豊富な実績と専門的知見を身に付けているフリーランスエンジニアは、上記課題に対する根本的原因から、解決策までを一挙に提示できるとあり、頼れる存在となることは請け合いです。

なお、フリーランスITエンジニア専門エージェント「HiPro Tech」では、RPAを熟知したエンジニアが多数登録。RPA運用ルールの策定から、そもそものRPA導入のコンサルティング、開発に至るまで、あらゆるフェーズのお困りごとに対しお力添えすることが可能です。少しでもお困りの際は、ぜひ「HiPro Tech」にご相談ください。

記事監修
パーソルキャリア株式会社 HiPro Techサービス責任者
荒井 雅人

株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア株式会社)入社後、 人材紹介事業部にてキャリアアドバイザーおよびリクルーティングアドバイザーを歴任。

その後、経営顧問人材による経営支援サービスのi-common(現:HiPro Biz)立ち上げを行い、2020年よりフリーランスITエンジニア専門エージェント事業のi-common tech(現:HiPro Tech)サービス責任者に着任。

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