コラム


基幹システムの主な種類は6つ!ERPとの違いも解説

2022年01月14日
システム導入

現在、さまざまな種類の基幹システムが市場に登場しています。近年では、ERPへ置き換える選択肢もある中、両者の違いがわからず、困惑されている方も多いのではないでしょうか。

そこで本コラムでは、基幹システムとは何かといった説明からはじまり、ERPとの違いや主な基幹システムの種類、システム活用を成功に導くポイントなどについて詳しく解説します。

基幹システムとは

基幹システムは、企業内で利用されるシステム群において、事業や経営の根幹を担うものを指し、「基幹系システム」と呼ばれることもあります。基幹システムの特徴として、システム障害時の企業活動への影響が大きい点が挙げられます。

基幹システムと混同しやすい言葉に、「情報系システム」と「ERP」があるため、その違いにつき、以下に解説します。

情報系システムと基幹システムの違い

情報系システムは「業務系システム」とも呼ばれ、日常業務の効率化を図れるツールを指します。代表的な情報系システムに、メールソフトや社内SNS(ビジネスチャット)、スケジュール管理ツールなどがあります。

基幹システムとの違いは、代替が利くことです。基幹システムが停止した場合、替えが利かないため企業活動への影響は甚大ですが、情報系システムが停止した場合には、他のツールを代用することで問題に迅速に対処できます。

回線状況が悪くビジネスチャットが使えなくなった際に、携帯電話を用いてコミュニケーションを図るなどが、その一例です。

ERPと基幹システムの違い

ERPとは、Enterprise Resource Planningの略称であり、企業が持つ資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を適切に分配し有効活用する概念、またはそれを実現するためのシステムを指します。

ERPは別名「統合基幹業務システム」とも呼ばれ、複数の主要業務を単一のシステム上で一元管理できる点が大きな特徴であり、基幹システムとの違いもここにあります。

基幹システムは、「生産管理システム」や「販売管理システム」といったように、業務ごとにシステムが独立していることから、ERPと比較し導入時のコストと工数を抑えることが可能です。

一方、ERPはシステム同士の連携が必須であり、導入時には関係する多くの部門で準備・調整期間を要することから、基幹システムと比べ、一般的に導入時のハードルは高いといわれています。

活用のメリット

基幹システムを活用する主なメリットにつき、以下に解説します。

業務の効率化と工数削減を実現

これまで人力で対応していたデータ入力・集計・分析作業につき、基幹システムを活用することで自動化が実現し、業務の効率化と工数削減を図れます。

業務品質の向上

人力で作業を行う場合、一人ひとり作業ペースが異なるため、業務品質を一定にするのは困難です。また、アナログ作業は、人的ミスが発生しやすいというデメリットもあります。基幹システムの活用により、業務が自動化されることで、人的ミスが削減し、業務品質の向上も期待できます。

情報の一元管理を実現

基幹システムの活用は、情報の一元管理にも役立ちます。企業活動に関わるさまざまな情報を、基幹システム上でリアルタイムに更新し、他部門の社員にも共有することで、情報の一元管理が可能となり、販売機会の損失などにもつながります。

経営資源の可視化

経営資源の可視化は、経営陣の意思決定を早めるだけでなく、経営戦略の実現化には欠かせない要素となります。情報の一元管理の実現により、人材や物資、お金といった経営資源が可視化できる点も、基幹システムを活用するメリットの一つです。

主な基幹システムの種類

基幹システムには、さまざまな種類があります。以下に主な基幹システムの種類と概要、ならびに種類別の活用メリットについて詳しくご紹介します。

生産管理システム

生産管理システムは、生産工程を見える化し、QCD(品質・コスト・納期)レベルを最適化させる上で欠かせないシステムです。

活用のメリット

生産管理システムの導入により、製品のQCDの最適化を図れます。具体的な導入メリットとして、「納期遅延の防止」や「生産工程の進捗管理」、「計画精度の向上」、「工程ごとの負荷平準化」などが期待できます。

販売管理システム

販売管理システムは、販売にかかわる業務(受発注、出入荷、請求、入金など)を一元管理できるシステムです。

活用のメリット

販売管理システムの導入により、「データ入力作業の工数削減」や「業務効率化」が推進できます。また、仕入れや出荷など、販売フローの情報を活用することで、市場ニーズを把握することができ、将来の売上予測にも役立ちます。

在庫管理システム

在庫管理システムは、正確な在庫情報を把握・管理するためのシステムです。

活用のメリット

在庫管理システムの導入により、「過剰在庫や欠品の発生防止」をはじめ、「棚卸業務の効率化」、「人的ミス・コスト削減」など多くのメリットが期待できます。また、余剰在庫は決算時に棚卸資産として課税対象となるため、適切な在庫管理の実現は、キャッシュフローの改善にも寄与します。

受注管理システム

受発注システムは、受発注時に発生する一連の業務や取引を、効率的に管理するためのシステムです。

活用のメリット

受発注業務のシステム上での一元管理は、電話越しでの注文数の聞き間違いによる誤発注の防止に直接的に寄与します。

また、作業ミスの削減は、業務の効率化にもつながります。その他業務に人的リソースを割けられることから、事業拡大も期待できる点は活用時の大きなメリットです。

勤怠管理システム

勤怠管理システムとは、社員の出退勤、休暇の取得状況などのデータを一元管理するシステムです。

活用のメリット

勤怠管理システムの導入により、管理者側の業務負担の軽減につながります。また、社員が勤怠や休暇の申請をシステム上でスムーズに行えるようになることで、リモートワークやフレックスタイムの導入など、働き方改革の推進にも寄与します。

財務会計システム

財務会計システムとは、財務会計の業務を効率化するシステムです。

活用のメリット

財務会計システムの導入により、帳簿や決算書、キャッシュフローデータの自動作成が可能など、業務を省力化・効率化できます。また、税率や税制改正があった際にも、システム内の設定数値を変更するだけで柔軟に対応できる点は大きなメリットでしょう。

成功に向けたポイント

基幹システムをこれから導入、または開発・再構築するにあたり、成功に向けた3つのポイントを以下にご紹介します。

現状の課題を把握する

課題と目的にあった基幹システムを導入するためには、現状の課題の把握が必須となります。

導入先の部門の社員に対して、日常業務を進める上での課題や不満をヒアリングしなければ、最終的に導入、開発・再構築される基幹システムは的外れなものになりかねません。

併せて、経営陣や部門の責任者がどのような基幹システムを望んでいるのか意向を確認することで、基幹システムの品質は、更なる向上が期待できます。

自社に適した導入形態を選択する

基幹システムの形態は、パッケージ、クラウド、オンプレミスの3種類に分かれます。それぞれの特徴を理解した上で、導入形態を選択しましょう。

パッケージ

市場で流通している製品を購入し、パソコンにインストールして利用する方法です。

パッケージ製品を用いる場合、パッケージ製品本体と併せ、カスタマイズやセットアップなどの費用が別途発生します。パッケージ本体は、シンプルな機能で一万円以下の製品から、百万円以上する他のシステムとの連携可能な高機能製品まで幅広くありますが、比較的導入コストを安く抑えられる点がメリットです。

平均的な機能で効率化やコスト削減効果が期待できる場合は、パッケージが適しているといえるでしょう。

クラウド

クラウドサーバ・ネットワークは、インターネットを通じて利用できるサーバ・ネットワークを指し、オンライン環境とアカウントがあれば、場所や時間を問わず、自在にアクセス可能です。

また、月額料金で提供されるクラウドサービスの大半は初期費用が無料であり、購入した場合も費用は数千円程度で抑えることができます。

イニシャルコストの削減と運用業務の効率化を図れる点はクラウドのメリットですが、オフライン環境では利用できずカスタマイズ性に欠ける点はデメリットになります。

オンプレミス

オンプレミスとは、サーバやネットワーク機器を自社で購入し、自社内に設置して運用を行うことを指します。

在庫管理システムと販売管理システムなど、システム間の連携を目的にカスタマイズを行いやすい点はオンプレミスのメリットです。ただし、パッケージやクラウドと比較し、サーバやネットワーク機器、ライセンスなどの購入に高額なイニシャルコストが発生する点はデメリットとなります。

マニュアルを作成し、現場社員に説明の場を設ける

基幹システムを導入、開発・再構築は、多くの業務フローに変更が生じため、現場の混乱を最小限に抑えるためにも、マニュアルを作成の上、説明の場を設けることをおススメします。

業務フローの変更点とマニュアルを現場社員に伝える際には、「なぜ、基幹システムを導入するに至ったのか」や「どれくらいの効果を期待しているか」に関しても、データを用いて丁寧に説明することも重要です。

なぜなら、基幹システムへの理解が深まることで、現場社員は導入時の疑念や不安を解消でき、その後のスムーズな運用へとつながるためです。
 

トレンドのクラウド連携について

近年、さまざまなクラウドサービスが登場する中、基幹システムにおいても、クラウド環境で運用する企業が増加傾向にあります。トレンドのクラウド連携について、以下にご紹介します。

そもそもクラウド連携とは

クラウド連携とは、従来オンプレミスで扱っていたデータのクラウド移行や、クラウド環境で運用しているさまざま基幹システムを連携させることを指します。

クラウド連携のメリット

すべてのデータをオンプレミスで管理する際、一時的なアクセス集中によりシステムに不可がかかり、動作が遅くなるケースは珍しくありません。このようなシステム障害が基幹システム上で発生した場合、業務の進行が滞る恐れがあります。

システムにかかる負荷の低減・分散を通し、システム障害の軽減を図れる点は、クラウド連携の大きなメリットだといえるでしょう。

クラウド連携時の注意点

基幹システムは企業の機密情報や顧客データなど、流出させてはいけない情報を取り扱うため、当然のことながら、セキュリティ対策を講じる必要があります。クラウド連携を実施する上で、連携先のクラウドサービスに万全のセキュリティ対策が整備されているか、確認を行いましょう。

まとめ(最適な基幹システムの導入、開発・再構築に向け)

本コラムでは、基幹システムの説明からはじまり、ERPとの違いや活用のメリット、主な基幹システムの種類、システム活用を成功に導くポイント、トレンドのクラウド連携について、詳しくお伝えしました。

ここまでお読みになり、本格的に基幹システムの導入、開発・再構築をお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

「パッケージかオンプレミスかクラウドか、どの導入形態が自社に適しているかわからない」「現場の混乱や反発なく、基幹システムを導入できるか不安」、そのような思いをお持ちの企業担当の方に、ぜひ、おすすめしたいサービスが、「HiPro Tech」です。

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また、スキルのあるエンジニアを必要な期間とタイミングで活用できるため、採用コストの削減にも効果を発揮します。

基幹システムの導入、開発・再構築でお悩みの場合は、ぜひ「HiPro Tech」にお問い合わせください。

記事監修
パーソルキャリア株式会社 HiPro Techサービス責任者
荒井 雅人

株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア株式会社)入社後、 人材紹介事業部にてキャリアアドバイザーおよびリクルーティングアドバイザーを歴任。

その後、経営顧問人材による経営支援サービスのi-common(現:HiPro Biz)立ち上げを行い、2020年よりフリーランスITエンジニア専門エージェント事業のi-common tech(現:HiPro Tech)サービス責任者に着任。

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