機械学習エンジニアを採用する際の3つの注意点!採用にかかる費用やフリーランスの相場は?

2024.01.30 更新

機械学習エンジニアを採用する際の3つの注意点!採用にかかる費用やフリーランスの相場は?

企業の競争力を高める方法として注目されているAI技術ですが、昨今のAI技術の中心となっているのが機械学習です。

機械学習エンジニアへのニーズは、IT企業はもちろん非IT企業においても非常に高くなっていますが、高度な知識を要する先進分野であり、人材難が大きな問題となっています。

そのため、採用に苦しむ企業も多いようです。

本記事では、機械学習エンジニアの採用を検討している企業向けに、採用のコツや注意点などについての情報を紹介します。

機械学習エンジニアとは?

機械学習エンジニアとは、具体的にどのような業務を行うエンジニアなのでしょうか。

また、採用に際して、どのくらいの相場を考えておくとよいのでしょうか。

機械学習エンジニアの仕事内容とは?

機械学習エンジニアは、AI技術のひとつである機械学習を専門とするエンジニアです。

「機械学習」という言葉の定義はさまざまですが、「訓練用のデータを利用して自律的に学習を行うアルゴリズム」という意味合いで使われることが多いようです。

機械学習エンジニアの仕事は、大きく分けて「機械学習を実装したシステムの開発」と「機械学習のための訓練データやアルゴリズムの開発」に分かれます。

機械学習をシステムに用いる場合、何を対象に、何を目的として機械学習を使うのかを明確にすることが必要です。

機械学習エンジニアは、企業で開発を考えているシステムについて技術的な視点から実現可能性などを探る役割も果たします。

また、機能の実現のために必要となるシステムのその他部分の設計を他エンジニアと行うケースも多いです。

機械学習エンジニアのメインの業務となるのが機械学習用のデータの準備やアルゴリズムの開発です。

機械学習では主に「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」と言われるアルゴリズムがあり、案件の内容によって使い分けます。

いずれの場合も、システムに求められる結果を出すために必要なデータを検討し、AIの訓練を行って精度を高めていきます。

実用的な精度になるまでには、適切なデータと適切なアルゴリズムが必要ですが、最適な組み合わせを見つけるためには、何度もデータセットの作成や訓練の実施、テストなどを繰り返すことになるでしょう。

機械学習エンジニアの年収と単価

機械学習エンジニアの年収は、フリーランススタートの調べ(2020年7月時点)によると、976万円と言われています。

月給で換算すると80万円程度あることになり、非常に高いと言えるでしょう。

エンジニアの中でも機械学習を扱うのは高度であるため、そのスキルの希少性から給与が上がりやすくなる傾向にあります。

また、機械学習エンジニアは、企業の競争力に直結すると考えられているために、採用時の単価も非常に高くなっています。

人材紹介会社を利用すると、年収に比例してその分の手数料を払うケースが多いです。

例えば、年収300万円の人材を雇う場合に手数料が100万円であるとすると、年収600万円の人材を雇う場合は200万円の手数料を求められることが多くなります。

このように、年収が高いエンジニアは、採用の単価が高くなると言えます。

※参考:フリーランススタート

機械学習エンジニアの相場

機械学習エンジニアの場合、機械学習だけができるということは考えにくいでしょう。

複数のプログラミング言語の知識、画像や音声、統計データ、自然言語などの機械学習の処理対象に関する深い知識も有しているのが一般的です。

一般的なエンジニアの基準で考えても、かなり上位のスキルを持ったエンジニアですので、年齢を問わず単価が高くなるでしょう。

エンジニアの求人・案件サイトの『ドーシージョブ(2021年2月時点)』によると、機械学習エンジニアのフリーランスの求人・案件の業務委託における月額相場単価は、作業時間の目安を、週5日の常駐で月140~180時間とした場合、65~85万円程度とされています。

フルコミットで働いてもらう場合には、75万円程度の費用が中央値になっています。

※参考:ドーシージョブ

機械学習エンジニア採用の注意点

機械学習エンジニア採用の3つの注意点

機械学習エンジニアの採用が上手くいくように十分な注意や事前の検討が必要です。

主な注意点について3つ紹介します。

機械学習エンジニアは商流が浅い

機械学習エンジニアの特徴として、商流が浅いことが挙げられます。

これはどのようなことかと言うと、案件の下請けとなるケースがほとんどないということです。

案件を直接請けるケースが多くなるため、利益率が高くなることはメリットでもありますが、自社に機械学習案件を開拓する営業力がない場合には、エンジニアを活用しきれないことがあります。

また、AI技術には過剰な期待が寄せられている部分があり、受注した後に思ったような成果が出なかった場合には、発注元からクレームが出る場合も多いようです。

機械学習エンジニアを自社で採用する際は、自社内でも検討する必要があるでしょう。

創造性が豊かな人材を採用する

機械学習の得意分野は「判断」や「分別」です。

機械学習の技術そのものには何かを創造したり問題を解決したりするような機能はありません。

すでに市場に出ているAIを活用したサービスは、あくまでシステム全体の処理の一部分をAIによって行っているに過ぎず、それゆえに、機械学習エンジニアには、機械学習の技術だけではなく、事業やシステムへ適用するためのアイデアや問題解決能力が求められます。

企業が本当に競争力を発揮するためには、模倣ではなく自社オリジナルの技術が必要です。

そのためにも、採用活動の際はエンジニアには創造性の高さも考慮することをオススメします。

単価相場が高い

機械学習エンジニアは単価相場が高いのが特徴です。

機械学習を利用し、売上向上につながるようなプロダクトを生み出せなかった場合には、高い人件費が丸々費用になりかねません。

また、高い技術や実績を積み上げている人材であるほど、外部からの引き抜きにも注意を払わなければならず、人材を維持するための費用も高くなることや環境づくりも大切であることを理解しておくことが必要です。

そのため、機械学習エンジニアを採用する場合には、当面のAIの利用目的や参加してもらうプロジェクトなどを明確にしておき、事業やエンジニアの評価を行うタイミングもよく検討しておきましょう。

また、採用後にミスマッチが起こらないよう、念入りに準備して動き出すことが大切です。

機械学習エンジニアを採用する際のポイント

年収だけではなく、保険や福利厚生を充実させることも重要

どの企業においても、各種の社会保険はもちろん、住宅手当や家族手当、リフレッシュ休暇、フレックスタイム勤務などワークライフバランスを考えた就労条件や環境設計がされており、エンジニアに魅力的に映るような就労条件を整えることも大切です。

仕事内容や業務内容を詳細に書く

機械学習エンジニアの募集要項では、待遇面だけではなく、「機械学習によるセキュリティ機能の強化」「IoTと連携した機械学習サービスの開発」「機械学習によるロードバランサの最適化サービスの開発」など、実際の業務範囲なども明示されていることが多いです。

これは機械学習エンジニアが自身の得意分野に合った職場を選ぶために必要です。

ポートフォリオを求める

採用試験では、基本的な書類審査に加え、実績のポートフォリオの提出を求めましょう。

エンジニアのポートフォリオには、そのエンジニアが実際に制作、設計したWebページやアプリ、ツールなどが含まれます。

エンジニアの成果物から、エンジニアの技術力や創造性、ポテンシャルを計るのが良いでしょう。

実力に応じた人事配置を考える

採用した人材が、もともとITの専門知識を身に付けており、さらに実践経験のある人物であるのが最善ですが、そうである可能性はあまり高くはありません。

採用した人材に期待を込めるなということではなく、あくまで期待をし過ぎて人材にプレッシャーを与えてしまうことや、人材の実際の能力に合わない人事配置を避けるという意味です。

ほどよい適切な期待感を抱くことが重要です。

入社後の研修を丁寧に行う

入社後は座学や、基本的な実務を行うところから始めると思われますが、そのスタートラインの時点でしっかりと人材を教育することが大切です。

最初の段階で自社と人材の折り合いをつけておかないと、入社してからしばらくして齟齬が発見された、といったことが起こり得るからです。

そういったことがないように、入社後すぐに研修を行い、自社の理念や方針などをしっかりと伝え切るようにしましょう。

機械学習エンジニアを自社に迎える方法

絶対数が少なく、単価も高い機械学習エンジニアを自社に迎えるにはどのような方法があるでしょうか。

考えられる主な方法を紹介します。

クラウドソーシング

機械学習エンジニアが人材市場に流れてくることは少ないですが、すでにクラウドソーシングで機械学習エンジニアとして活躍している人材にコンタクトを取ってみるのもひとつの手です。

社員としての採用が難しい場合でも、業務の依頼という形でなら引き受けてもらえる場合もあります。

ただし、中には、機械学習を学んでいる最中の学生や機械学習分野での実績がないエンジニアもいるため、技術や実績の確認方法を考えておくことが大切です。

また、個人との契約になるため、契約の内容やトラブル発生時の処理などに気を遣う必要があります。

エージェントや求人媒体に登録する

一般的な求人のように、エージェント(人材会社)や求人媒体で求人を行う方法もあります。

この場合、ある程度の質を持ったエンジニアの採用が期待できますが、条件が合わない場合も多く、条件に合う人を探すことに時間がかかるので、採用にかかる期間が長くなる可能性もあります。

フリーランスの機会学習エンジニアとの直接契約

機械学習エンジニアが自社の成長に必要な場合、採用ではなくフリーランスの人材に業務委託や案件請負の形で入ってもらう方法も考えてみましょう。

フリーランスなら、その時々で発生した課題の解決に必要な人材を迅速に投入することができます。

また、フリーランスの場合はスキルや実績の公開が営業のためには欠かせませんので、企業側も自社に合ったスキルを持った人材を探しやすくなります。

フリーランスITエンジニア専門エージェント「HiPro Tech」であれば、多くのエンジニアの中から自社のニーズに合ったエンジニアを探すことができます。

機械学習エンジニアやデータアナリストなどの希少なエンジニアも登録していますので、条件が合えばすぐに契約が可能でしょう。

専門のスタッフがサポートしてくれるので、スキルマッチングや契約の面でも安心です。

まとめ

機械学習はAI技術のひとつで、企業の生産性向上や競争力強化に向けての高いニーズがあります。

機械学習エンジニアは需要に対して供給が大きく不足しており採用は簡単ではありません。

採用が難しい場合は、フリーランスを活用して業務委託契約や請負契約を結ぶ方法もあります。

当サービスのように機械学習エンジニアも登録しているマッチングサービスやクラウドソーシングを利用してみるのもおすすめです。

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執筆監修者

記事監修

野村 鉄平

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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