SESを依頼する時の単価相場は?SESのメリット・デメリット、交渉の仕方など
SESへ依頼したいが、費用相場について悩んでいて、依頼をためらっている企業担当者は多いでしょう。
この記事では、
「SESへの依頼を検討しているが、相場はいくらなのだろうか?」
「価格交渉や割高な費用で契約しないために相場を知っておきたい」
と悩んでいる方のため、SESの単価相場、SESとの単価交渉における注意点、フリーランスエンジニア活用などについて解説します。
最後まで読めば、SESの単価相場を知り、検討の材料について判断できるでしょう。
また、フリーランスエンジニア活用についても理解し、比較対象にできます。
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SESの単価相場
エンジニアのレベル | 単価相場/月 | |
プログラマー | フリーランス | 40~80万円 |
大手企業 | 60万~100万円 | |
SE | 初級 | 80万~100万円 |
中級 | 100万~120万円 | |
上級 | 120万~200万円 | |
平均 | 80万~120万円 |
エンジニアのレベル 単価相場/月 プログラマー フリーランス 40~80万円 大手企業 60万~100万円 SE 初級 80万~100万円 中級 100万~120万円 上級 120万~200万円 平均 80万~120万円
SESは、クライアントからの要望に対し、SES企業で雇用しているエンジニアをクライアント企業に常駐させ、技術提供するサービスです。
エンジニア人材が提供サービスとなるため、人材によってスキルや月単価の相場が異なります。
SESの単価相場は、平均80万~120万円程度です。
プログラマーやSEなどエンジニアが持つスキルや経験によって単価が変わります。
初級SEは、簡単なシステム設計・仕様の考案・開発ができるエンジニアであり、中級SEは中規模システムの仕様・設計を考え、独力で開発業務に取り組めるエンジニアと考えられます。
上級SEは大規模あるいは複雑なシステムの仕様・設計を考え、チームやプロジェクトをまとめることのできるエンジニアです。
また、エンジニアの費用は「人月」で求められます。
人月は「人数×単価」で算出可能です。
※参考:比較biz SES(エンジニア派遣)の料金相場をまとめてみた(最終更新日:2022年11月01日)
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SESの単価が決まる基準
SESの単価は、エンジニア個人のスキルレベル以外の要因によっても左右されます。
スキルは完全な把握が難しいため、以下の基準で単価相場を考えることが可能です。
エンジニアの経験年数やスキル
SESのスキルは、得意とする技術分野が変わると比較が難しくなるため、経験年数によってエンジニアのレベルを把握することが可能です。
一般的にエンジニアは経験年数が長いほど、多くの現場を経験します。
スキルアップ目的で資格取得を行っているため、経験年数とスキルレベルには相関があります。
そのため、経験年数から以下のようにSEのランク分けを行うこともあります。
- 初級:3年あるいは5年程度までのエンジニア経験者
- 中級:5~10年程度の経験者
- 上級:10年以上の経験
SES会社の規模
SESの単価は案件の難易度や期待売上ではなく、エンジニアの給与を考え決定されているため、会社によって異なります。
厚生労働省の「資本金規模別にみた労働分配率の推移」調査によると、企業の労働分配率(付加価値に占める人件費の割合)は資本金10億以上だと約60%です。
一方、資本金1億未満の場合は約80%になります。
付加価値1000万円の仕事に対し、資本金10億円の企業ではエンジニアの人件費が600万円程度必要です。
しかし資本金8000万円の企業では、エンジニアの人件費が800万円程度必要になります。
上記調査により、小規模企業(資本金が少ない)ほど、人件費が高くSESの単価に反映されて高コストであることがわかります。
SESは大企業に依頼した方が単価は安くなるといえるでしょう。
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SESを利用するメリット・デメリット
SESを利用する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのかを把握し、利用するのが重要です。
主なメリット・デメリットは以下の通りです。
SESを利用するメリット
ITエンジニアの内製化には、ある程度の時間が必要です。
しかしSESに依頼すると、条件の交渉がまとまれば、すぐにITエンジニアを業務に活用できます。
下記のような場合でもSESの利用によって迅速に増員が可能です。
- 大きな開発案件が出てきた時
- 事故・病気・離職などで人員不足の場合
また、昨今ではITエンジニアが不足しているため、経験のある高レベルなITエンジニアの採用は困難です。
特に中小企業では、下記の点が大きく影響するため、ITエンジニアの確保が難しくなります。
- 待遇
- 企業規模
- 業務内容
- 知名度
一方SESに依頼すると、交渉さえまとまれば案件を引き受けてもらえ、上級エンジニアの確保も困難ではありません。
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SESを利用するデメリット
メリットが多いSESですが、一方でデメリットもあります。
主な3つのデメリットについて解説します。
SESを利用する1つ目のデメリットは「期間契約」のため、プロジェクトが未完了のまま契約が終わってしまう点です。
延長できるのは確実ではなく、同じメンバーをアサインできるわけではありません。
企業のプロジェクト管理能力に不安がある場合、バッファ(猶予)を作り長期契約にすることも多く、コストが高くなる傾向があります。
2つ目のデメリットは、SESが派遣とは異なり、現場での指示命令系統が雇用元のSES会社にある点です。
そのため、利用している企業がエンジニアに業務依頼をしても、雇用元からNGが出た場合、業務を行ってもらうことができません。
3つ目のデメリットは、案件ごとにエンジニアが変わる点です。
希望したエンジニアを提供してもらえず、案件ごとに関係構築をやり直す必要が生じ、スムーズに業務をスタートできないことがあります。
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SES契約の流れ
SESを契約する場合の一般的な流れと注意すべきポイントについて解説します。
企業へ問い合わせ
SES企業に、電話またはメールで要望を伝えます。
Webサイトなどで事前に確認し、依頼内容や費用などについてイメージを持っておくとよいでしょう。
問い合わせを行うと、担当者との相談スケジュールを決めてもらえます。
ヒアリング
企業の担当者と直接またはオンラインで対面し、案件について細かな相談をします。
ヒアリングで聞かれるのは、以下の点です。
- どのような業務か
- ITエンジニアにはどのようなスキルが必要か
- どの程度の期間を想定しているのか
- ITエンジニアは何人必要か
人事担当者にIT系の知識がない場合、社内エンジニアに同席してもらい、現場の状況や必要なスキルなどを明確に伝えられると良いでしょう。
契約の締結
ヒアリングをもとに、ITエンジニアや費用についての提案をベースにSES企業と交渉します。
提案内容に問題がなければ契約となりますが、契約内容は入念に確認しておきましょう。
特に下記の点については明確にし、不明な点はしっかり把握しておくのが重要です。
- 契約期間
- 勤務時間
- 指揮命令権の所在
- 依頼可能な業務
契約の延長が必要な場合、同じメンバーのアサインが可能かも確認します。
業務開始
ITエンジニアが社内に派遣され、業務を開始します。
受け入れにあたり、下記の点を事前に定めておきます。
- 管理上の責任者
- 入退室ルール
- デスクなどの作業場所
- 社内で利用可能な設備
- 必要な研修
社内用のグループウェアを使ってもらう場合、アカウントのアクセス権に十分注意し、業務上最低限の機能だけを提供します。
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SESとの単価交渉における注意点
SESとの単価交渉における注意点は、必要なエンジニアの市場価値の把握、必要なスキルの明確化、予算の明確化です。
それぞれ詳しく解説します。
必要なエンジニアの市場価値を把握する
エンジニアの単価相場は経験年数やスキルによって決まります。
適正な単価で依頼するには、相場を知ることが重要です。
あらかじめ、自社にとって必要なスキルや経験を持つITエンジニアの市場価値がどれくらいか把握しておきます。
必要なスキルを明確にする
エンジニアごとに経験しているプログラミング言語や経験は異なります。
今回開発するシステムにおいて、以下の点を明確にしておくことが重要です。
- どのようなスキルが必要か
- 自社のリソースから考えるとどのようなエンジニアを依頼する必要があるのか
上記の点を把握することで、SES企業との交渉も容易になるでしょう。
予算を明確にする
エンジニア採用にかけられる予算を決めておくのが重要です。
求めるエンジニア像が決まったとしても、自社が捻出できる予算と必要な費用にギャップが生じることもあります。
SES企業は、自社の要望や予算を考えてプランを出してきます。
予算について事前に自社で確認しSES企業に依頼すると、現実的なプランを提案される可能性が高いため、交渉もスムーズに進むでしょう。
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フリーランスエンジニア活用という選択肢もある
SESとフリーランスエンジニア、どちらを活用するのがいいのかについて解説します。
SESとフリーランスエンジニアとの違い フリーランスエンジニアはSESと比較し、以下のような突発的な依頼にも柔軟に対応可能です。
- SESの契約期間中に終了できなかった作業の対応
- 突発的な人員確保の必要な時の対応
また、短期間での契約が可能なため、以下のように内容を絞り込んだ依頼もできます。
- 特定のプログラムに関するコーディング
- 結合テストの実施
フリーランスエンジニアとSESの単価相場
フリーランスエンジニアと直接契約をした場合、SESと比較しコストが安くなる傾向にあります。
また、エンジニアが直接企業から報酬を受け取れるため、受け入れ企業とエンジニア双方に以下のようなメリットがあります。
- 報酬に対する満足度が高い傾向にあり、エンジニアのモチベーションや定着率が向上する可能性が高くなる
- 再契約の際、同じエンジニアに依頼できる可能性がある
- スキルの高いエンジニアを確保できる可能性が高くなる
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まとめ
SESへの依頼を検討しているが、価格交渉のため相場を知っておきたい方に向け、SESの単価相場やSES契約の流れなどについて紹介しました。
SESとの単価交渉における注意点は、必要なエンジニアの市場価値の把握、必要なスキルの明確化、予算の明確化です。
突発的な人員確保にも柔軟に対応してもらいたい場合、フリーランスエンジニアと契約することもできます。
IT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」は、専門スタッフがしっかりとサポートをするため、マッチング面やスムーズな契約手順を踏めて便利なサービスです。