フロントエンドエンジニアの将来性と今後の展望を解説

2024.01.30 更新

フロントエンドエンジニアの将来性と今後の展望を解説

非IT企業においても、自社サービスの提供やWebサイトの充実を目的に、フロントエンドエンジニアを採用するケースが増えてきています。

フロントエンドエンジニアとは、Webサイトなどを開発するスキルを持ったエンジニアのことです。

今回の記事では、フロントエンドエンジニアの今後について解説します。

フロントエンドエンジニアとは

Webシステム開発業務において、エンジニアの担当領域はフロントエンドとバックエンドの大きく2つに分けることができます。

このうち、フロントエンド部分を担当するのがフロントエンドエンジニアです。

「フロントエンド」とは、ユーザーがアクセスするWebブラウザ側のことを指します。

システムにおける画面デザインや入力補助などの提供などが主な役割です。

近年はブラウザにおける機能の拡大が進んでおり、簡単なプログラムも動作するようになっています。

このため、ブラウザについての機能に関する理解や簡単なプログラムを実行するスキルが問われます。

フロントエンドエンジニアの主な仕事内容

フロントエンドエンジニアは、どのようなスキルを持ち、どのような仕事をすることができるのでしょうか。

主なスキルや仕事内容について紹介します。

マークアップ(HTML/CSS)

マークアップとは、WebサイトをHTMLやCSSなどのマークアップ言語で作成することです。

デザインをページに反映させることや、検索で有利になるように情報を構造化します。

近年は複数のデバイスに対応できる画面作りを求められるため、レスポンシブデザインのさまざまな表現方法について知識があることも大切です。

ちなみに、HTMLやCSSは一般的にはプログラミングと別分類で、マークアップと呼ばれます。

プログラミング(JavaScript)

現在、フロントエンドにおけるプログラミングはJavaScriptが主流です。

JavaScriptの基本を理解しつつ、案件に合わせてさまざまなライブラリを使用してプログラムを作成します。

フロントエンドエンジニアにおいて特に重要な技術で、プログラミングの質がサービスの操作性や使用感に大きな影響を及ぼします。

実装(Bootstrap、jQuery、Reactなど)

上記のマークアップやプログラミングの知識の上で、実際のWebサイトやWebサービス、アプリの構築にはBootstrap、jQuery、Reactなどのライブラリやフレームワークを用いることが多いです。

ライブラリやフレームワークを利用することで記載量が減り、コーディング作業やUI開発が楽になります。

SPAなどの流行の形も実装しやすく、セキュリティ上の脆弱性の回避にも効果的です。

特に大人数で開発を進める場合、こうしたツールの知識があるかどうかで生産性が大きく変わってきます。

設計(コンポーネント、データフロー、ルーティングなど)

フロントエンド開発においては、設計スキルも大切です。

コンポーネントやデータフロー、ルーティングなどに配慮して設計ができるエンジニアがいると、軽量で操作性が良く、パフォーマンスが安定したサービスを作ることができます。

また、設計は開発効率にも大きな影響を与える要素であるため、経験や実績のあるエンジニアに任せるのが一般的です。

CMSやSEO対策

ECサイトやコーポレートページの運用では、CMSを利用してWebサイトを作成するのが一般的です。

CMSは、サイトの作成や管理を効率化しますし、プラグインを利用することで、さまざまな機能を実現できます。

また、検索結果を上位に表示させるためのSEO対策の知識もフロントエンドエンジニアには求められ、SEO対策を意識したマークアップやサイト構成のスキルが求められます。

バージョン管理(Git)

Webサービスの開発は、高速化・高度化が急速に進んでいます。

短期間に複数人でサービスの開発や更新を繰り返すことも多く、このような開発ではファイルのバージョン管理を適切に行うことが必要不可欠です。

Gitなどのバージョン管理ツールを使用して、グループ作業やバージョン管理ができるフロントエンドエンジニアは、さまざまな開発現場で活躍できるでしょう。

フロントエンドエンジニアの将来性

フロントエンドエンジニアの今後は明るいのでしょうか。

フロントエンドエンジニアの活用の未来について解説します。

フロントエンドエンジニアは求められている

2020年の新型コロナウイルス蔓延により、デジタルシフトが起こっています。

オフラインでの消費者行動がオンラインへと移行しているのです。

このため、Webサイトの需要は非常に高まっていると言えます。

Webサイトへの需要が高まると、フロントエンドエンジニアも必然的に求められるようになり、フロントエンドエンジニアの採用を強化する企業も多いです。

フロントエンドエンジニアの将来を脅かす存在がある?

フロントエンドエンジニアは、5年先も10年先も安泰かと言うと、そうではないと言えます。

これは、フロントエンドエンジニアの将来を脅かすツールなどの存在があるからです。

近年、Webサイトを無料で作成できるツールなどができており、HTMLなどの言語を習得していない非IT人材でも、Webサイトが作成できるようになってきています。

つまり、ノーコードでの開発が可能になっているのです。

これにより、Webサイトの制作をフロントエンドエンジニアに頼むのではなく自分で作成する人が増える可能性があります。

このため、フロントエンドエンジニアの採用には頭を抱える企業も多いです。

直近の需要が高まっているために採用を検討したいが、10年先を見越すと果たしてそれが良い選択なのかわからないのです。

これからのフロントエンドエンジニアに求められること

Webサイトの制作がノーコードでできるようになってしまうと、HTMLやCSSのみのスキルは価値を生み出さなくなってしまいます。

これからのフロントエンドエンジニアは、フロントエンドに留まらないスキルが必要であり、そのようなスキルを持っているエンジニアこそが価値が高いエンジニアです。

バックエンドの知識

例えば、「フロントエンド」と密接にかかわるものとして「バックエンド」が挙げられます。

「バックエンド」とは、ユーザーからは直接見えないネットワークやサーバー内のデータベースなどのミドルウェア、またサーバー上で処理を行うプログラムなどの部分です。

フロントエンドの業務はバックエンドと同時に関わることが多いため、バックエンドの知識があるとフロントエンドエンジニアも活躍しやすいです。

AIや自動化への知識

2019年に経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」 によると、従来型ITシステムの受託開発、保守・運用サービスに関わる人材は余ってしまうと言われています。

このため、Webサイトを委託されて作るのではなく、AIなどの新たな先進技術を取り入れながら自分でサービスをつくれるような人材こそが貴重です。

参考:経済産業省 平成30年「IT人材需給に関する調査」

フロントエンジニア採用推定しておくこと

フロントエンドエンジニアが興味を持っているスキル

最近のフロントエンドエンジニアが興味を示しているのは以下の分野です。

企業はこういった点の教育に力を入れることで、中長期的にフロントエンドエンジニアを活躍させやすくするでしょう。

マネジメントスキル

フロントエンドエンジニアは既にある程度スペシャリスト職であるがために、技術職としてスキルアップするのではなく、マネージャー層に駒を進めたいと考えるエンジニアも多いです。

UI/UXのスキル

フロントエンドの技術的な分野は、ツールに取って変わられるのかもしれませんが、人間の創造力を使う仕事は異なります。

例えば、Webデザインでよく使われるUI/UXデザインは、今後も需要が見込める部分であり、フロントエンドエンジニアが身に付けたいスキルです。

フロントエンドエンジニアを活用する上で知ってきたいこと

フロントエンドエンジニアを活用したいと考えている場合、知っておくべきことを解説します。

フロントエンドエンジニアの将来性を理解する

フロントエンドエンジニアは、もしかすると短期で突発的に需要が高まっている職種かもしれません。

このため、長期的にどのように活躍していくべきかは検討の余地があります。

従来型のIT人材は余ると言われているように、現状維持では意味をなしません。

変化する時代についていく、情報のキャッチアップが求められます。

エンジニア採用の難しさを理解する

優秀なエンジニアには、在籍する企業で高額の報酬を用意しているケースが多く、待遇に満足しているエンジニアが転職市場に出てくる機会が少ないようです。

フロントエンドエンジニアの母集団がそもそも少ないため、なかなか市場に希望するスキルを持ったエンジニアが出てこないことが多いのです。

また、退職した後に独立して、フリーランスではたらいているフロントエンドエンジニアも増えています。

そのため、必要なタイミングで優秀なフロントエンドエンジニアを採用することは難しいです。

他にも、人事がスキルを判断できずミスマッチが起こることもあります。

フロントエンドエンジニアのスキルは多岐にわたります。

開発を考えているシステムにより、スキル要件もさまざまですが、人事・採用担当者にITやWebシステム開発の知識がなく、エンジニアのスキルや業務を具体的に把握できていないためにミスマッチが生じているケースも多く見られます。

適切な契約形態を選択する

フロントエンドエンジニアを活用したい場合、さまざまな契約形態が考えられます。

正社員だけではなく、派遣やSES、最近では、フリーランスも多いです。

フロントエンドエンジニアは人材不足で、正社員で採用しようとなると、費用が高くなる傾向にあります。

母集団を集めるために多くの媒体で求人を行うことになりますし、また条件面でも優遇する必要がでてくる等 採用費用がかさむ可能性が高いのです。

また、自社で雇用すると各種保険の負担があることから、 ランニングコストとして年収+年収の30~50%程を見積もる必要があり、採用に対しての効果が見込めるかは企業としても頭を悩ます ところです。

また、 終身雇用は崩壊しつつありますが、その中でも、一度フロントエンドエンジニアを採用してしまうと、Webサイトの需要がなくなった際にはその人材をどうするのかの判断が難しいでしょう。

フリーランスのフロントエンドエンジニアに依頼する方が良い?

フロントエンドエンジニアを活用したい場合、自社採用にこだわらず、フリーランスとして活動しているフロントエンドエンジニアに業務を依頼するのもひとつの方法です。

フロントエンドエンジニアの業務はフリーランスの形態と相性が良いです。

フロントエンドエンジニアの業務は多岐にわたりますが、常時その業務が発生するわけではないケースもあり、さらには将来性も危ぶまれることからフリーランスを活用する 方が企業としては適切な場合もあるのです。

その場合は、企業でエンジニアを抱えず、フリーランスにスポットでプロジェクトに参加してもらい、必要な仕事をお願いする形になります。

フリーランスのフロントエンドエンジニアを活用するには?

フリーランスであれば、即戦力になる人材と契約できる可能性が高まります。

フリーランスへの依頼であれば、採用とは違い、企業の知名度や規模についてはそれほど重要視されない傾向にあります。

そのため、報酬や条件の折り合いがつけば、高いスキルの人材を活用できるケースも多いです。

採用ほどの難易度の高さはありません。

フリーランスとして活動するエンジニア人材は経験が豊富でスキルの高い人材が多いです。

さまざまな経験やノウハウから企業の抱える課題の解決を、適切にスピーディーに行うことができるでしょう。

さらに、フリーランスへの依頼であれば、必要なポジションに必要な期間だけエンジニアを割り当てることができます

特に重要なシステムの設計やプログラミングの部分は、スキルの高いエンジニアに任せ、別のエンジニアに担当させるといった運用も可能です。

柔軟性のある開発や運用が可能になり、開発コストや開発スピードにも良い効果を期待できます。

フリーランスのITエンジニアを探すのであれば、紹介サービスの利用をおすすめします。

人材サービスを提供しているパーソルキャリア株式会社が運営する「HiPro Tech」では、常時2500人を超えるフリーランスエンジニアの中から、必要な期間・必要なスキルを持つエンジニアを紹介しています。

フロントエンドエンジニアも多く登録していますので、上手く活用することで、企業も開発業務がスムーズに進むでしょう。

まとめ

フロントエンジニアは、Webサービスやアプリの画面部分を主に担当するエンジニアです。

デザインや操作性、使用感に大きく影響する部分で、特に近年のWeb開発では重要な職種となっています。

フロントエンドエンジニアは数が少なく需要も高いため、希望する人材の採用は簡単ではありません。

また、10年先、需要のある職種がどうかもわからない状況です。

当サービスであれば、必要なスキルを有するフリーランスのフロントエンドエンジニアと、必要なタイミングのみ最低限のコストで契約することができるでしょう。

また、専用スタッフのサポートもあるため、スキルのミスマッチを防ぎ、円滑にフリーランスのフロントエンドエンジニアの知見を活用することができます。

ぜひお気軽にご相談ください。

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執筆監修者

記事監修

野村 鉄平

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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