Web系エンジニアの種類や仕事内容、今後の働き方について
Web業界の市場は常に大きくなっています。
スマートフォンなどの普及に伴い、Webを利用する消費者が増えたためです。
また、新型コロナウイルス蔓延の影響もあり、デジタルシフトしていることも理由の一つに挙げられます。
今後もWebの市場が大きくなっていくにつれて、Web系エンジニアの需要は増えていく一方です。
今回は、Web系エンジニアの今後について解説します。
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Web系エンジニアとは?Web系エンジニアの種類
まず、Web系エンジニアの定義と種類を解説します。
Webエンジニアとの違い
「Webエンジニア」と「Web系エンジニア」は違う意味で使われることが多いです。
一言で説明すると、「Webエンジニア」とは、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアのみを示すようなWebのみで完結する職種を指しますが、「Web系エンジニア」は、それ以外のWeb系開発を扱う職種を指します。
このため、以下のように認識しておくと間違えづらいです。
<Webエンジニア>
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
<Web系エンジニア>
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
- インフラエンジニア
- iOSエンジニア
- Androidエンジニア
「Web系エンジニア」は、Web系自社開発企業で働くエンジニア、もしくは、Web系開発を行う業務を委託され行っているエンジニアを指すと認識しておきましょう。
「Webエンジニア」という言葉は存在するものの、Web系の開発は、明確にWebかそうではないかを区分するのが難しいため、「Web系エンジニア」という言葉を使うことが多くなっています。
一方で明確にWebの仕事をすると言い切れるフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアについては「Webエンジニア」と呼ばれることが多いのです。
しかし、明確なルールが存在するわけではありません。
あくまで業界で働く人間がこのように区分することが多い傾向にあります。
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Web系エンジニアの職種別による仕事内容
Web系エンジニアの仕事内容を解説します。
Web系のエンジニアの主な仕事内容は、WebサイトやWebアプリケーションの開発・メンテナンスです。
WebサイトやWebアプリケーションは開発だけでなく、安定稼働をさせるために保守・運用業務・SEO対策・アクセス解析・市場マーケティングなども行います。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、主にWebデザイナーのデザインをもとにWebサイトやWebアプリケーションなどで、システム利用者から見える部分の構築やカスタマイズを行います。
そもそもフロントエンドは、ユーザーと直接データのやりとりを行う要素のことをいい、例えばWeb制作ではWebブラウザ(ユーザー)のことを指します。
そのため、Webページではユーザーが関わる部分の構築やカスタマイズがメインです。
オンラインショップであれば、ページのアウトラインからレイアウト、ユーザーが情報を入力する部分など、ユーザーに関わる部分の制作が主です。
バックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)
バックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)は、Webサービスを開発するインフラの整備をします。
例えば、Webサービスを開発するうえで重要なデータベースの構築、サービス 提供する上で必要となるシステム開発や運用などが、主な仕事内容です。
システムの運用においては、実際に運用して何か問題はないかの確認や、問題がある場合はプログラムや構成を改善していきます。
また、セキュリティの配慮や不具合やエラーが発生したときの対応も仕事内容に含まれています。
システム開発から運用、さらに管理まで全てがバックエンドエンジニアの仕事といえます。
このように、フロントエンドエンジニアはレイアウトやデザイン、バックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)はインフラ系の整備などを行います。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークを扱います。
それらの設計・構築・運用が主な仕事内容です。
仕様書や設計書を作成し、要件定義を行い、実際に構築していきます。
構築後は、問題が起きないかを監視し、運用保守も行います。
iOSエンジニア
iOSエンジニアは、Webアプリとネイティブアプリの設計、開発、テストを行います。
ネイティブアプリの部分だけではなく、WebすなわちWebブラウザ上でも動作できるように開発するため、Web系エンジニアとして分類されます。
また、フロントエンドやバックエンド周りの開発を行うことも多いです。
Androidエンジニア
Androidエンジニアも、iOSエンジニア同様に、Webアプリとネイティブアプリの設計、開発、テストを行うのが主な仕事です。
Google Playストアに出すネイティブアプリだけではなく、Webブラウザ上でも動作できるように開発を行います。
このため、Webに関する知識が必須となり、Web系エンジニアとして分類されることが多いのです。
また、iOSエンジニア同様に、フロントエンドやバックエンド周りの仕事も任されます。
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Web系エンジニアの働き方
新卒・インターンが活躍する環境
Web系エンジニアは、新卒やインターンが活躍しやすい環境です。
積極的に、新卒やインターンを迎え入れ開発している企業も多いです。
新卒やインターンを集める理由としては、フレッシュな新しい意見を取り入れやすいなどの理由があります。
特に、Web系開発においては、スキルさえあれば開発チームに入れるため、企業としても優秀な学生は有難いものでしょう。
また、プロジェクトチームを決める際、スキルだけではなく実務経験を問う企業も多いため、学生エンジニア側としても経験を積めるインターンは有難いものとなります。
企業側としても、インターン中にスキルや人柄が自社にマッチングしているかを見極めてから正社員採用する流れをつくれるので、インターン活用がしやすいのです。
未経験からの転職・中途エンジニアも多い
Web系エンジニアは、未経験からの転職も多い職種です。
エンジニアスクールなどに通い、言語を身に付けた人材が応募してくるケースが多々あります。
現在、エンジニアは人材不足であることもあり、自社で採用して育てる選択をしている企業も多いのです。
未経験エンジニアの採用時に気を付けること
未経験入社した場合、慣れない1年目のエンジニアの離職率は必然的に高くなってしまう傾向があります。
このため、業務に慣れるようにフォローが重要です。
面談の実施、メンター制度を導入する、新人が質問しやすい環境づくりなどが必要です。
ランチタイムや勉強会を設けている企業もあります。
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Web系エンジニアのキャリアパス
Web系エンジニアには豊富なキャリアパスがあります。
スペシャリストへのキャリアアップ
まずは、技術職としてキャリアアップしていく例です。
スキルをアップさせることが前提になるため、技術的なことが好きなエンジニア、IT分野を学ぶことに深い興味・志向があり、適性があるエンジニア向きです。
以下のような職種が一般的です。
Web系エンジニア
Web系エンジニアのまま経験値を積む働き方です。
職種を変えなくとも、言語の習得を増やし、経験値を増やすことで十分に年収がアップできる職種であるため、Web系エンジニアで何十年もキャリアを歩むのは一般的な働き方です。
ITアーキテクト
システムやプロジェクトの「設計」する役割のITアーキテクトは、Web系エンジニアの出身の人が多いです。
「設計」を担当するため、経験が活きる分野です。
しかし、経営的視点やマネジメント的視点を求められるケースも多く、プロジェクトマネージャーなど、マネジメントスキルを身に付けないと、すぐに転向するのは難しいかもしれません。
フルスタックエンジニア
Web系エンジニアとして網羅的にスキルが身に付いた場合、フルスタックエンジニアになることも可能です。
フルスタックエンジニアは、全ての開発を一人で対応できる強みを持ちます。
希少価値が非常に高く企業から求められます。
企業はWeb系エンジニアを育成してフルスタックエンジニアに育てていく場合もあります。
マネジメント層へのキャリアアップ
マネジメント、ビジネスサイドへのキャリアを進めていく人材もいます。
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトを統括する存在であるプロジェクトマネージャーになる人は多いです。
プロジェクトの数だけプロジェクトマネージャーは必要になるため、プロジェクトマネージャーは、非常に多くの数必要です。
似た職種に、チームリーダーやプロジェクトリーダーがあります。
VPoE
開発チームや、エンジニアのチームのマネジメント責任者で、プロジェクトマネージャーとは別の括りになります。
組織的なマネジメントに携わることが多く、エンジニアの採用やマネジメントを行います。
CTO
CTOとは「最高技術責任者」です。
組織内で技術に関することを全て請け負う存在です。
最高責任者と言うと非常に敷居が高く感じますが、Web系エンジニア出身の人は多く、Web系の知識を付けてからその他の周辺の知識を身に付けていくことで、CTOという職位に就く人もいるのです。
技術分野の責任者という意味では、マネジメントよりもスペシャリスト的な知識を期待されることもあります。
キャリアチェンジ
別職種へのチェンジを希望するエンジニアもいます。
ITコンサルタント
Web系エンジニアとして技術を付けてから、システムやソフトウェアに関する知識を身に付け、ITコンサルタントとして上流にまでスキルアップしていく人材もいます。
働き方のシフト
昨今では会社員として働く以外の選択肢も増えています。
派遣やSESなどを選択するエンジニアもいます。
その他に、フリーランスを選ぶ人もいます。
フリーランス
最近増えているのが、フリーランスを選択するエンジニアです。
自分で案件数をこなせば、その分収入が増えるため、フリーランスを選ぶ人も多いのです。
優秀なエンジニアほどフリーランスになる傾向があります。
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Web系エンジニアの採用方法や転職市場
Web系エンジニアなども含めた中途の採用方法は、求人広告、人材紹介サービス、縁故採用、ダイレクトリクルーティングの4つが代表的です。
求人広告
まず、最もオーソドックスなのが、求人広告を利用するという方法です。
Webサイトや紙媒体などの求人媒体に、求人情報を掲載するという形式です。
掲載後は、応募者を待つというスタイルになり、自社の求人に応募してくれた求職者に対して、自社に来てもらえるよう働きかける営業力というのも必要になります。
人材紹介サービス
人材紹介サービスは、人材紹介会社が求職者と企業の間に専任の担当者が入り、採用要件に見合う人材を紹介してくれます。
人材紹介会社によっては、キャリアカウンセリングを行い求職者のスキルや強みを把握することなど、最適な人材を紹介するための体制を整えていることが多いです。
採用に関しては徹底的にバックアップしてくれるので、質にこだわった精度の高いマッチングを実現することが可能でしょう。
費用は成功報酬型が多いので、無駄に費用がかさむことはないのもメリットです。
縁故採用
縁故採用は、友人や知人からの紹介を受けて採用選考を行う方法です。
縁故採用は、求人広告や人材紹介サービスを利用する必要がなく、採用に費用が発生しないケースが多いため、採用のコスト削減ができます。
また、採用に至るまでの期間が短くなることもあり、スピーディーな採用が可能です。
さらに、入社後に何かあれば、友人や知人の紹介者がいるので、協力を得やすいです。
最近では、リファラル採用という、社員の紹介経由での採用を公式的な仕組みにして、採用活動を行う企業も多くなってきました。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、応募や紹介を待つのではなく企業側が自ら求職者にコンタクトをとる方法です。
近年エンジニア採用では、SNSを活用して、直接求職者にコンタクトを取る方法も増えてきました。
特に、エンジニア界隈では、SNSを通じた採用は浸透しており、SNS上は、気軽なコミュニケーションがとれるので、求職者と企業のミスマッチを防ぎやすいです。
またSNSでは、自社の情報を積極的に発信することもできる、或いは、たくさんの人へのアプローチにつながるというメリットもあります。
また、SNSでは求職者も自身の考えなどを発信していることもあり、普段どのようなことを考えているのかなど、その人のポテンシャルを把握しやすいです。
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自社にマッチしたWeb系エンジニアを採用する方法
以上4つの方法を実践すると、エンジニアを採用することはできるかもしれませんが、エンジニは売り手市場ということもあり、自社にマッチしたWebエンジニアを採用するというのは至難の業です。
自社が欲するスキルや経験を持つエンジニアや、自社の社風に合うエンジニアを見つける方法を解説します。
外国人エンジニアを採用する
日本人エンジニアは既に慢性的に人手不足になっておりますが、外国人エンジニアだと採用しやすい場合もあります。
特定の技術領域において日本人エンジニアの採用が難しい場合は、外国人のエンジニアも視野に入れるとよいでしょう。
エンジニアは他の職種に比べて言語の壁が低いので、母国語が違っても仕事がしやすいです。
自社のエンジニアに採用活動に参加してもらう
自社の社風などにマッチしたエンジニアを採用するためには、会社を知り尽くしている自社のエンジニアに採用活動に参加してもらうのが効率的です。
自社のエンジニアが採用活動すると、人事と現場の意見の食い違いを防ぎやすいです。
また、入社後に現場に合うかどうかも把握できます。
自社のエンジニアが現場に求めているものを取り入れやすいので、採用活動に参加してもらうのがおすすめです。
未経験の人材を採用して育てる
最後は、エンジニアを目指している未経験の人材を採用して育てる方法です。
未経験の人材は自社にあった育て方ができるので、自社で活躍するコアメンバーにすることができる可能性が高いのがメリットです。
即戦力にはなることは難しいですが、長い目で見ると、戦力にすることができるので、長期的な視点で育成することが求められます。
未経験の人材を育てるには、主に
- 何が得意で不得意なのか、雇った人材の現状把握
- スキル向上が必要な部分を中心的に育成する
- 育成のための手段を見分ける
の3つが大事です。
これらを意識して育成すると、将来は自社の即戦力となるエンジニアになるでしょう。
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フリーランスのWeb系エンジニアを活用する
近年、エンジニア不足により、フリーランスエンジニアは近年注目されています。
経済産業省のデータによれば、2020年現在で既にIT人材不足が始まっており、2030年には最大40〜80万人ほどが不足すると試算されています。
そのため、正社員を雇うよりも比較的スピーディーに契約でき、開発や運用を任せられるフリーランスエンジニアを活用する企業が増えており、事業成長に繋げています。
※参考:経済産業省 2019年「IT 人材需給に関する調査」
フリーランスエンジニアは、独立して生計を立てているため、さまざまな案件をこなしているため経験豊富でスキルが高いと想定できます。
自らの経験やスキル、知識を元に最適な方法を導き出し、また、自立もしているので、即戦力になりやすいです。
フリーランスのエンジニアはあらかじめ実績がある人も多いので、そのような人であれば育成コストもかかりません。
また、プロジェクトに応じて、必要なスキルや必要なポジションで、活用できるメリットがあります。
エンジニアと一口にいっても、何の分野に明るいのかは人それぞれです。
Web系に詳しいエンジニアもいれば、ネットワーク系が詳しいエンジニアもいるので、一概にフリーランスエンジニアを活用すれば解決できるのではなく、何に詳しいエンジニアなのかをこまめに設計すると、より課題を解決しやすくなるでしょう。
フリーランスエンジニア活用は「HiPro Tech」などの、エージェントサービスを使うのがおすすめです。
このサービスは、当社パーソルキャリアが運営するフリーランスITエンジニア専門のエージェントサービスです。
そのため、必要なスキルや期間、稼働頻度に合わせて活用できるフリーランスエンジニアをそれぞれの企業のニーズに合った形で紹介します。
Web系エンジニアの活用の際には、必要なタイミングでスキルフルなフリーランスエンジニアと契約できる「HiPro Tech」を活用してみてください。