オンラインでの採用イベントの実施方法は?メリット・デメリット、注意点もあわせて解説。

2024.01.29 更新

オンラインでの採用イベントの実施方法は?メリット・デメリット、注意点もあわせて解説。

新型コロナウイルスの感染拡大は、説明会の中止など、企業の採用活動にも影響を及ぼしました。

エンジニア職(IT・通信)においても一時的に求人数の減少がみられました。

しかし2020年11月以降は回復傾向にあり、2021年4月時点での求人倍率は8.34。

多くの企業が変わらずエンジニアの採用を進めていることが分かります。

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(出典):「転職求人倍率レポート(2021年4月)」/パーソルキャリア株式会社

そんななか採用活動のオンライン化に注目が集まっており、会社説明会・セミナー・逆求人・インターンなど従来の採用イベントをオンラインで実施する企業が増えています。

一方で、

  • オンラインで行いたいけれど方法がわからない
  • 優秀なエンジニアと出会えるか不安

という風に、なかなかオンラインに切り替えられない企業もあるのではないでしょうか。

そこで本コラムでは、採用活動のオンライン化のメリット・デメリット、具体的な実施方法、注意点などについて解説してきます。

なぜオンライン採用が注目されているのか

まずは、どうして今オンラインによる採用活動に注目が集まっているのかご説明します。

・就職活動、転職活動の多様化

近年、スマートフォンの普及も相まってインターネットでの情報収集が容易となり、より多くの企業と出会いやすくなりました。

一方、学生であれば学業、現役のエンジニアであれば現職の業務と両立しながらの求職活動が求められます。

そのため移動時間など負担が軽減できるオンラインの採用活動に対し、求職者の注目が集まっているのです。

・新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルスの影響でイベントや外出の自粛、近距離の会話を避けることが求められたため、以前までのような採用活動が難しくなりました。

オンラインであれば感染リスクを抑え安全に行えることから、2020年春以降、実施する企業が急増。

実際、転職サービス「doda」でも、2020年4月以降「オンライン面接実施企業」の特集が組まれたり、7月には初のオンライン転職フェア「Web・オープン系エンジニアのためのdoda転職フェア セレクト オンライン」が開催されたりと、オンライン化の流れがみてとれます。

オンライン説明会の有効性は

では次に、採用イベントの一つである会社説明会を例に、オンラインのメリット・デメリットをみてきます。

◇オンライン説明会のメリット

・コストが抑えられる

オフラインの説明会では、実施会場のレンタル費用が発生します。

また会場までのスタッフの交通費、遠方開催であれば宿泊費もかかるでしょう。

一方オンラインの場合は、会場を社内の会議室などにできれば会場レンタル費も交通費もかからず、コストを大幅に抑えられます。

・広く情報発信できる

オフラインでの開催は、本社や支社があるエリアでの実施が中心です。

そのため、そのエリアから離れた地域に住む方のエントリーが難しい傾向にありました。

しかしオンラインであれば直接出向く必要がなくなるので、企業は広く情報発信を行うことができ、採用候補者の間口が広がります。

・参加者が質問しやすくなる

オンラインではチャットスペースを設けることが可能です。

参加者のなかには質問があっても直接手を挙げるのは緊張してしまうという方もいるかもしれません。チャットへの投稿であれば口頭よりも手軽になり有効的です。

結果として参加者の企業理解の促進に繋がるでしょう。

◇オンライン説明会のデメリット

・通信機器の準備が必要

オンライン開催には通信機器の準備が必要です。

通信機器のバージョンが古いと映像が不鮮明だったりノイズが発生したりすることも。

利用するシステムによっては専用のアプリケーションをインストールしたり、新しい機器を購入したりする必要があるかもしれません。

また参加者に事前に視聴推奨環境を伝えておくといった配慮も必要です。

・反応が見えにくい

オンラインでは表情や顔色、視線といった非言語コミュニケーションによる手がかりが得られにくい傾向にあります。

通信環境によっても変わりますが、参加者の反応が見えにくいため、質疑応答の場をこまめに設けるなど、コミュニケーションの機会を多く持つ必要があるでしょう。

・移行率が予想しにくい

オンライン開催によって求職者が気軽に説明会に参加できることはメリットです。

しかし一方で、いざ選考となった際に予想よりも多くの応募があり採用業務が膨れ上がってしまった、逆に説明会の参加数は良かったが応募に繋げられない、なんていうことも。

反応が見えない分、移行率が予想しにくくなります。

オンライン説明会の具体的な開催方法

オンライン説明会の開催手法には大きく二つあります。

・ライブ配信形式の説明会

Web上でリアルタイムに開催する形式の説明会です。

・オンデマンド形式の説明会

録画配信型とも呼ばれ、事前に録画した説明会映像をWeb上で見られるようにする形式の説明会です。

ではこの二つの手法にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

◇ライブ配信形式のメリット・デメリット

リアルタイムで配信するので、音声やチャットを用いてその場でコミュニケーションをとることが可能です。

そのため会社の雰囲気が伝えやすかったり、参加者の疑問が解消しやすかったりするなど、企業理解の促進に繋がるでしょう。

一方、配信日時が決まっているため、担当者はその時間拘束されることになります。

また通信環境のトラブルなどで正しく視聴できない参加者が出てしまうといったデメリットがあります。

◇オンデマンド形式のメリット・デメリット

求職者がいつでも視聴できるのは大きなメリットです。

また企業側は一度の制作で多くの求職者に説明会を実施できるという魅力もあります。

デメリットとしては、気軽に視聴できるぶん途中退室のリスクが高まることが挙げられます。

また企業からの一方通行のコミュニケーションとなるため、企業理解が浅くなったり、移行率に悪い影響を及ぼしたりといったことも予想されます。

いずれもメリット・デメリットがありますが、目的に応じた使い分けが大切です。

また開催後は、アンケートを実施したり、応募フォームへ案内したりするといった、次のフローへの導線設計も欠かせません。

オンラインでのスキルテストは可能か

オンラインでのスキルテストは可能か

説明会開催後は、面接といった具体的な選考フローが控えています。

もし選考自体もオンラインで行う場合、考えなければいけないことがあります。

エンジニアの仕事には専門的な知識や経験が求められるため、選考フローにスキルテストを設ける企業も多いでしょう。

ではオンラインでもスキルテストは可能なのでしょうか。

結論から言うと、オンライン選考でもスキルテストを実施することは可能です。具体的には以下の手法があります。

・課題や成果物をオンラインで提出してもらう

エンジニアのスキルは履歴書や職務経歴書、保有資格だけでは判断できません。

そのため一般的な選考書類とは別に課題や成果物を提出してもらうことが大切です。

たとえばこれまで来社してコーディングテストを受けてもらっていたのであれば、エントリー後にオンライン上で受験できるテストを課し提出してもらうという手法があります。

また成果物にはポートフォリオやソースコードなども有効的です。

・リアルタイムでテストを行う

事前受験ではなく、オンラインで繋ぎながらリアルタイムで問題を解いてもらったり、実際にコードを書いてもらったりといった手法もあります。

採用担当者は、候補者が実際の環境化でどのようなパフォーマンスを発揮するのか、開発プロセスや工程の流れはどうかなどを目にできます

その場で「なぜそのような解き方をしたのか」などを問うこともできるので、候補者のスキルをより深く理解できるでしょう。

オンラインでエンジニアの能力を可視化するには

オンラインでのスキルテストの実施方法が分かりました。

しかし実施さえすれば良いというものでもありません。

優秀なエンジニアを獲得するためには、スキルを正しく可視化する必要があります。

ポイントを押さえていきましょう。

・採用担当者のスキルレベルを上げる

まずは今回の募集ポジションについて、入社後任せたい業務について、またそもそもどうして採用しなければならないのかなどを、採用担当者が正しく理解しておく必要があります。

理解が浅いと提出された課題や成果物を見る際に注目すべき点がずれたり、面接での質問が抽象的になったりと、正しくスキルを可視化できません。

・課題の難易度を正しく調整する

課題は実際に任せる業務に即した難易度にします。

実際の業務より高難易度の課題では多くの方が脱落してしまうかもしれません。

逆に課題が簡単すぎるとクリアできる方が続出し、誰が適当なのかを見極められません。

難易度は現場のエンジニアに相談しながら正しく設定しましょう。

・具体的かつ豊富な質問を用意しておく

面接での質問は具体的にしましょう。

たとえば3~4名のマネジメントを担うポジションを募集する際、知りたいのは「マネジメントができるか?」ではなく「3~4名のマネジメントができるか?」です。

より具体的な質問をすることでスキルを判断しやすくなります。

またオンラインでは反応が見えにくいため、コミュニケーションスキルなど、開発技術以外のチェックが難しい傾向にあります。

資質や価値観に関する内容など豊富な質問を用意しておくことで、より自社に合った人材を見極められるでしょう。

まとめ

就職活動・転職活動の多様化、また新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、採用活動をオンラインで実施する企業が増えています。

オンライン説明会のメリット・デメリットや実施方法、また優秀なエンジニアの獲得に欠かせないスキル可視化のポイントなどについて、本コラムでお伝えしてまいりました。

急速に拡大するIT業界においては、今後も人材の獲得競争が激化していくでしょう。

人材獲得に向けてオンライン採用に切り替えることは効果的ですが、他社のやり方に追随するだけでは遅れをとる可能性も否めません。

優秀な人材の獲得には新たな一手が必要です。

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執筆監修者

記事監修

野村 鉄平

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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